2014-11-01から1ヶ月間の記事一覧
まだ現地ユダヤの統治に預かっていたアグリッパとの接触がありました。「数日たって、アグリッパ王とベルニケが、フェストゥスに敬意を表するためにカイサリアに来た」(25:13)のです。アグリッパ一世の息子にあたり、アグリッパ二世と呼ばれることにもなった…
だが、というような響きを受けて、「パウロは言った。「私は、皇帝の法廷に出頭しているのですから、ここで裁判を受けるのが当然です。よくご存じのとおり、私はユダヤ人に対して何も悪いことをしていません。もし、悪いことをし、何か死罪に当たることをし…
ユダヤ人とパウロとの、どちらを採るかとなると、新総督はユダヤ人一般のほうでしょう。ただ、ローマ法の規定を崩すことはできません。「しかし、フェストゥスはユダヤ人に気に入られようとして、パウロに言った。「お前は、エルサレムに上って、そこでこれ…
こうして「フェストゥスは、八日か十日ほど彼らの間で過ごしてから、カイサリアへ下り、翌日、裁判の席に着いて、パウロを引き出すように命令した」(使徒25:6)と動き始めました。塚本訳や前田訳は、この日数が、せいぜいそのくらいのもので、というニュアン…
しかし思惑は実現しません。「ところがフェストゥスは、パウロはカイサリアで監禁されており、自分も間もなくそこへ帰るつもりであると答え、「だから、その男に不都合なところがあるというのなら、あなたたちのうちの有力者が、わたしと一緒に下って行って…
新たに赴任したこの「フェストゥスは、総督として着任して三日たってから、カイサリアからエルサレムへ上った」(使徒25:1)とあります。文は「フェストゥス」で始まります。ルカの関心は、この新総督の行動に集まっています。なにしろ三日目です。初仕事と言…
ルカは、パウロからの情報なのでしょうか、「だが、パウロから金をもらおうとする下心もあったので、度々呼び出しては話し合っていた」(使徒24:26)と記しています。パウロが一定の身分であることを見越したのでしょう。賄賂を求めたのです。パウロが金を運ん…
この軟禁状態の間、パウロとフェリクス夫妻との接触があったことは、面会に来たであろうルカが直接パウロから確かめた情報だと思われます。「数日の後、フェリクスはユダヤ人である妻のドルシラと一緒に来て、パウロを呼び出し、キリスト・イエスへの信仰に…
フェリクスは「そして、パウロを監禁するように、百人隊長に命じた。ただし、自由をある程度与え、友人たちが彼の世話をするのを妨げないようにさせた」(使徒24:23)のでした。パウロのこの処遇については偽りではないでしょうから、とにかくフェリクスは、パ…
全く無知であろうとき、ピラトのように、ただ民衆の勢いだけに押されて裁判を遂行してしまいますが、このフェリクスは、いくらかの知識があったと記されています。「フェリクスは、この道についてかなり詳しく知っていたので、「千人隊長リシアが下って来る…
パウロは自分が不正をしていない、という点を強調して「さもなければ、ここにいる人たち自身が、最高法院に出頭していた私にどんな不正を見つけたか、今言うべきです」(使徒24:20)と言います。文として時制その他丁寧に読みとらないと、パウロの言い分の真意…
話題を転じます。今ここにパウロが訴えられている背景ということについて、具体的な事実を以て弁明しようとするのです。「さて、私は、同胞に救援金を渡すため、また、供え物を献げるために、何年ぶりかで戻って来ました」(使徒24:17)と説明を始めます。エル…
やや疑問視されあるいは騒動の原因になる思想があるとすれば、ひとつには復活ということだったことでしょう。そこでパウロは「更に、正しい者も正しくない者もやがて復活するという希望を、神に対して抱いています。この希望は、この人たち自身も同じように…
特に「そして」という語があるようには思えないのですが、新共同訳は「そして彼らは、私を告発している件に関し、閣下に対して何の証拠も挙げることができません」(使徒24:13)と訳しています。告発の内容は事実に反している、というふうに、パウロはただ事実…
これを受けて、「総督が、発言するように合図したので、パウロは答弁した」(使徒24:10)と返されます。総督自ら速断はせずに、法の手続きに基づいて、被告側の弁明を待ちます。「私は、閣下が多年この国民の裁判をつかさどる方であることを、存じ上げておりま…
告発は「さて、これ以上御迷惑にならないよう手短に申し上げます。御寛容をもってお聞きください。実は、この男は疫病のような人間で、世界中のユダヤ人の間に騒動を引き起こしている者、『ナザレ人の分派』の主謀者であります。この男は神殿さえも汚そうと…
パウロを暗殺しようとした者たちはもうオミットされています。ここで登場するのは、ユダヤ権力の中枢部でした。「五日の後、大祭司アナニアは、長老数名と弁護士テルティロという者を連れて下って来て、総督にパウロを訴え出た」(使徒24:1)とありますから、…
こういうわけで、「さて、歩兵たちは、命令どおりにパウロを引き取って、夜のうちにアンティパトリスまで連れて行き、翌日、騎兵たちに護送を任せて兵営へ戻った」(使徒23:31-32)のでした。千人隊長の命令に従い、パウロを夜のうちに、つまりユダヤ人たちに…
この報告は、「ところが、彼が告発されているのは、ユダヤ人の律法に関する問題であって、死刑や投獄に相当する理由はないことが分かりました。しかし、この者に対する陰謀があるという報告を受けましたので、直ちに閣下のもとに護送いたします。告発人たち…
公式文書の掲載は、資料なのか記憶なのか、推測なのかははっきりしませんが、「クラウディウス・リシアが総督フェリクス閣下に御挨拶申し上げます。この者がユダヤ人に捕らえられ、殺されようとしていたのを、わたしは兵士たちを率いて救い出しました。ロー…
強く「そのゆえに」という語感を伴いながら、「そこで千人隊長は、「このことをわたしに知らせたとは、だれにも言うな」と命じて、若者を帰した」(使徒23:22)と記されて、この場面が閉じられます。千人隊長は、このことを内密に取り扱いました。外に情報が漏…
そうです。「そこで百人隊長は、若者を千人隊長のもとに連れて行き、こう言った。「囚人パウロがわたしを呼んで、この若者をこちらに連れて来るようにと頼みました。何か話したいことがあるそうです。」千人隊長は、若者の手を取って人のいない所へ行き、「…
神の摂理は、密かに望ましい筋書きに導きます。「しかし、この陰謀をパウロの姉妹の子が聞き込み、兵営の中に入って来て、パウロに知らせた。それで、パウロは百人隊長の一人を呼んで言った」(使徒23:16-17)のでした。事の次第は不明です。パウロの姉妹の子…
その共謀の意図するところが語られます。「わたしたちは、パウロを殺すまでは何も食べないと、固く誓いました。ですから今、パウロについてもっと詳しく調べるという口実を設けて、彼をあなたがたのところへ連れて来るように、最高法院と組んで千人隊長に願…
その摂理のためには、反逆分子すら神の手の内にあって用いられます。「夜が明けると、ユダヤ人たちは陰謀をたくらみ、パウロを殺すまでは飲み食いしないという誓いを立てた」(使徒23:12)のでした。陰謀は新共同訳独特の訳語ですが、他訳では、申し合わせ・結…
事態は乱れます。「こうして、論争が激しくなったので、千人隊長は、パウロが彼らに引き裂かれてしまうのではないかと心配し、兵士たちに、下りていって人々の中からパウロを力ずくで助け出し、兵営に連れて行くように命じた」(使徒23:10)のでした。千人隊長…
それは「パウロがこう言ったので、ファリサイ派とサドカイ派との間に論争が生じ、最高法院は分裂した。サドカイ派は復活も天使も霊もないと言い、ファリサイ派はこのいずれをも認めているからである」(使徒23:7-8)という説明によく現れています。「復活はな…
このとき場を見渡したパウロには、思わぬ収穫がありました。「パウロは、議員の一部がサドカイ派、一部がファリサイ派であることを知って、議場で声を高めて言った。「兄弟たち、わたしは生まれながらのファリサイ派です。死者が復活するという望みを抱いて…
ここで偉い大祭司が怒るのは品位を書きます。必ず側近が叫びます。「近くに立っていた者たちが、「神の大祭司をののしる気か」と言った」(使徒23:4)のでした。これは律法に反することです。そこで「パウロは言った。「兄弟たち、その人が大祭司だとは知りま…
まず「そこで、パウロは最高法院の議員たちを見つめて言った。「兄弟たち、わたしは今日に至るまで、あくまでも良心に従って神の前で生きてきました」」(使徒23:1)と、パウロの弁明から始まります。ユダヤ人を相手にパウロは「兄弟たち」と呼びます。「良心…